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2インチスリープ差込でのカメラ接続
カメラアングルの再現(オフアキ接続)
同じ撮影対象を複数日にかけて撮影する。一般にはあまりないケースだが、天体撮影では頻繁に発生するケースである。途中で曇って撮影枚数が足りない、時間があったので、少し撮影した、などである。
その際重要なのは撮影対象の中心の再現と、カメラアングルの再現である。これらが出来ないと、コンポジットした際、ズレが大きくなり、使えるサイズが小さくなる。結果として意図しないトリミングをせざる負えなくなる。
撮影対象の中心再現は、以前撮影した画像を参考に追い込むしかないし、論理的には何の問題もないハズである。
カメラアングルはオフアキの場合、ガイド星の確保のために撮影対象毎に接眼部を回転させる。よって単純に接眼部とカメラとの間で定常的なマーキングが出来ない。撮影都度マーキングするのは手間であり、忘れたり、その際は再度撮影を意図していないので、マーキングしていなかったなどがあるため、もっと汎用的なカメラアングル再現方法が必要と考えていた。
以下、その施策である。
私が使用してる冷却カメラQHY9は冷却ファン部分が四角形で一面がフラットである。
望遠鏡側にそのフラットな面の延長位置にマーキングをする。
このカメラフラット面と望遠鏡マーキングとのマッチングを測るアイテムを作成。
それを使っている状態。
アイテムとマーキングの拡大。
これで、毎回カメラアングルが再現されるハズ。
少なくとも、大きくはズレまい。
本コンテンツはホームページにも掲載しました。
撮影・画像処理テクニック
フラット補正、例えば、ステライメージのマニュアルでは単に「フラット補正画像を撮影し、フラット補正処理に使用する」という旨しか記載していない。本当にこれで良いのか。フラット補正処理をする前にフラット補正画像に何らかの補正は必要ないのか。最近まで悩んでいたが、最近、その答えを自分なりに出している。
●天然なフラット画像
補正傾向情報だけの情報と考える
●フラット画像の補正内容
補正傾向情報を実際に使える補正情報に補正する。
具体的にはライト画像のバックグラウンド値とフラット画像の値をなるべく同じにする。
●フラット画像の補正方法
・ライト画像の2箇所(一番減光している部分と減光していない適当な部分)を測定
・フラット画像に2箇所(一番減光している部分と減光していない適当な部分)を測定
・ライト画像とフラット画像の2箇所の値を同じにする
⇒方法はいろいろあるのでここでは言及しませんね。
ここで実測。以下の条件でフラット補正結果を見る
※ソフト補正=周辺減光・カブリ補正
※M51の上辺りの値を同値にして比較
①フラット画像とライト画像のバックグラウンドの1箇所のみを同値+ソフト補正なし
②フラット画像とライト画像のバックグラウンドの1箇所のみを同値+ソフト補正あり
③フラット画像とライト画像のバックグラウンドの2箇所を同値+ソフト補正なし
④フラット画像とライト画像のバックグラウンドの2箇所を同値+ソフト補正あり
①フラット画像とライト画像のバックグラウンドの1箇所のみを同値+ソフト補正なし
②フラット画像とライト画像のバックグラウンドの1箇所のみを同値+ソフト補正あり
③フラット画像とライト画像のバックグラウンドの2箇所を同値+ソフト補正なし
④フラット画像とライト画像のバックグラウンドの2箇所を同値+ソフト補正あり
どうです。良い順に④③②①です。
具体的な数字は以下。
これを考察すると、
・フラットの補正は単にフラット補正してソフト補正するよりも良い。
・ソフト補正では改善に限界がある
・フラット画像の補正だけではダメでソフト補正も併用することが大事
ということが分かります。
ちなみに、ゴミなどの補正はこの③④のやり方でないと偏差が収束しません。※これ非常に大事
乗りかかった船なので、以前画像処理してHPに掲載している画像を最近のやり方に従って再処理しました。
(50%トリミング)